畳についてTatami

熊本県のい業の歴史

熊本県におけるい業の歴史は古く、1505年、八代郡千丁町太牟田上土城主、岩崎主馬守忠久公が領内の古閑渕前にいぐさを栽培させ、特別の保護のもとに奨励したのが始まりといわれています。
宝暦年間(1750年代)細川霊感公が栽培と製織を奨励された記録もありますが、明治維新前までは「お止草」として太牟田・新牟田・上土・新開・下村の五つの村に栽培が限られていました。
太牟田表・八代表・肥後表と変わり幾多の困難をのりこえながら地場産業として定着し、八代地方を中心に宇城・球磨地方でめざましい発展をとげ、今日では日本一の生産高を誇る「くまもと畳表」の生産地に成長しました。
しかしながら、近年、中国からの畳表の輸入が急増したことから、生産農家、作付面積が大幅に減少しております。産地では現在、中国産に対抗し、国際競争力のある産地の再構築を図るために、優良品種「ひのみどり」の生産拡大を柱とした産地の構造改革を進めているところです。

畳の構成とサイズ

畳の構成

畳は、畳表と畳床、畳へりからなり、糸で縫いつけています。

畳へり

様々な色と柄がそろっています

畳表

良し悪しが判りにくいですが「畳表の見分け方」もご参照ください。

畳床

昔は全てワラで作られていましたが、今はポリスチレンフォームとインシュレーションボードの組み合わせが多くなっています。

畳の種類やサイズ

種類通称長さ(cm)幅(cm)主な使用地域JAS規格
本間京間・ 関西間19195.5関西、中国、四国、九州一種表
三六間中京間18291中京地区、東北、北陸の一部、沖縄二種表
五八間関東間・江戸間・田舎間・狭間17688かつては、名古屋以東に多かったが現在は全国に普及三種表
五六間団地間・公団サイズ17085公団公営住宅など団地住宅、その他建て売り住宅に多い。

畳表の見分け方

いぐさの品質、長さが鍵

太さが均一で色も良く、変色や傷などが少ないいぐさが良いいぐさです。そして、このようないぐさで根元と先端を除いたいぐさの真ん中の部分を多く使用した畳表は、上質なものです。つまり、一般的に長いいぐさを使ったものが美しい畳表です。

経糸(たて糸)の種類と本数が鍵

「いぐさ」の織り込み本数や品質で強度等を判断して、麻糸、綿糸、化繊糸を使い分けています。綿糸より麻糸の方が、強度が強くなりますが、高級畳には、配(畳の目の山なりの部分)と配がくっきりなるよう一の目に経糸を2本使用(二本芯)しているものもあります。

県証糸

畳表の日本農林規格のたて糸の基準(太さ、引張り強さ、伸び率、混用率)を満たし、熊本県産の証明として「県証糸」が入っています。 畳表は、ぜひ「くまもと産」を御指定下さい。

ひのさらさ

10年の歳月をかけて熊本県で育成された新品種「ひのみどり」を厳しい加工基準で織りあげた最高級畳表「ひのさらさ」は、従来のいぐさより茎が細く、色ムラのないのが特徴です。 絹織物の更紗(さらさ)のようになめらかで、きめ細かい美しい畳表という意味を込めたネーミングです。

原草は優良新品種 「ひのみどり」

ひのみどりの特徴

  1. 茎が細い(現在の栽培品種の中では最も細い)
  2. 着花が非常に少ない(現在の栽培品種の中では最も少ない)
  3. 変色茎も発生がほとんどない。
  4. 先枯れ、元白が短い。

立ち毛(生育中の姿)の比較

草型は直立型

茎の太さの比較

3つのくまもとJAブランド畳表

これからは、3つの信頼されるくまもと独自のJAブランド畳表の中から、お気に入りの畳表をお選びください。

畳の機能・効用

いぐさ・畳にはこんな機能があるなんて!そんないぐさの機能や効用をご紹介します。

(1)空気浄化

大気汚染の原因となっている二酸化窒素やシックハウス病の原因とされるホルムアルデヒド等を吸着する機能を持っています。

(2)保温・断熱性

い草の断面は、スポンジのようになっており、その中に空気がたくさん含まれていますので、羽根布団みたいに適度な温度を保ちます。

(3)湿度調節

い草畳表+ワラ床の6畳間では、約3リットルの吸湿能力があるといわれており、乾燥してくると水分を放出してくれるので、自然の湿度調整機と言えます。

(4)弾力性

畳は弾力性に優れ、発育期のこどものバランス感覚を養うのに効果的だと言われています。

(5)芳香性

畳表の匂いは、い草本来が持っている「干し草の香り」泥染めの時に使う「染土」がブレンドされたものであり、この香りが嗅覚的にも優しいと言われています。

(6)吸音性

タイヤを使った実験では、床表面に柔らかい素材を使うほど、衝撃音が吸収されることが分かっており、床に畳を敷くことで音が軽減されます。

畳のお手入れ

知って得する畳のお手入れ術をご紹介します。

乾拭き

余計な水分は、カビのもと。お掃除は、掃除機+乾拭きが基本で、市販の不織布モップが便利です。丁寧なお掃除には、米ぬか拭きがお勧めです。掃除機をかけた後、木綿布にくるんだ米ぬかで撫でてください。米ぬかの油がしみこんで、つやがあり、汚れにくい美しい畳に仕上がります。

畳干し

干すことで最高に気持ち良くご使用いただけます。畳を起こして(マイナスドライバーを畳の隙間にいれると持ち上がります)、空き缶をつっかえ棒にし、窓をあけておくだけでもOK。畳の下の湿気がなくなり、畳が長持ちします。

デコボコ直し

家具等でデコボコができた時は、タオルとアイロンがお勧め。硬く絞ったタオルを被せ、上からスチームアイロンをかけると元に近い状態まで復元します。

しみ抜き

畳にものがこぼれても、汚れの種類で手入れ可能なものもあります。

汚れの種類お手入方法
コーヒー・茶・ジュース・酒・醤油・ソースすぐにタオルやペーパー等で吸い取り、食塩をかけます。食塩が湿ってきたら、歯ブラシ等で畳の目に沿ってこすり、掃除機をかけてください。色がしみている時は、水拭き、乾拭きを十分に行ってください。
ガムシンナーかベンジンを布に浸して拭き取ります。畳の目につまっている時は、布の上からアイロンをあてて、柔らかくして取り除きます。
クレヨン・化粧品住まいの洗剤を歯ブラシに付けて、畳の目に沿ってこすり落とします。その後、水拭き、乾拭きしてください。
灯油布にアルコールを付けて拭き取り、乾拭きしてください。
水溶性インクペーパーなどで吸い取り、牛乳を布浸して拭き取ります。その後、水拭き、乾拭きを繰り返してください。

畳裏返し

裏返しとは、畳表だけをひっくり返すことです。畳表の品質と擦れ具合によりますが、2~3年で裏返し、3~5年程度で表替えがするのが目安です。面倒な家具の移動も、畳屋さんがやってくれますので、最寄りの畳屋さんに相談してください。